科学とスピリチュアル vol.3
意識と感情 ― “心の動き”もまた、見えないエネルギー
私たちは日々、さまざまな「感情」を感じながら生きています。
嬉しい、悲しい、なんとなく不安、ふと涙が出る…。
そしてそれらの感情は、目には見えないけれど、確かに“動いて”います。
また「意識」という言葉も、スピリチュアルではよく使われるキーワードのひとつ。
でも実はこの意識や感情こそ、スピリチュアルと科学をつなぐ大きなテーマでもあるのです。
感情は“動くエネルギー”
英語で「感情」を意味する“emotion”の語源は、“energy in motion(動くエネルギー)”とも言われています。
怒りや悲しみ、不安、喜びや安心…
これらの感情は、実際に私たちの身体や脳に影響を与える“波動”や“振動”のようなものでもあります。
そして感情は、ただ心で感じるだけでなく、電気信号として脳や神経を通じて体中に伝わっていくものです。
イライラすれば肩がこったり、恐怖を感じると心臓がドキドキしたり、感動すれば鳥肌が立ったり――
それはまさに、目には見えないけれど、体に確かに届いている“エネルギーの動き”です。
スピリチュアルでは、感情を否定せず「ちゃんと感じて、流す」ことが大切だと言われます。
これは心理学でも「感情の解放(カタルシス)」として、とても大事なプロセスとされています。
感情を押し込めたり、無視したりすると、電気信号としての影響が体に残り、ストレスや不調として現れることも。
だからこそ、心を感じること=自分を整える大切なスピリチュアルな行為なのです。
意識も“測れるもの”になってきた
かつてはスピリチュアルな領域とされていた“意識の状態”も、今では科学が少しずつ解明し始めています。
- リラックスしたときに現れるアルファ波
- 瞑想中の深い集中状態で出るシータ波
- ストレスや緊張時に優位になるβ波
これらはすべて、脳波として実際に計測され、意識の状態を“見える化”できるようになってきました。
つまり、「今、心が落ち着いている」「自分の内側とつながっている」といった感覚は、
科学的にも“脳や神経が調和している状態”として説明できるのです。
スピリチュアルでよく言われる「波動が整っている」という言葉も、
実は脳波や生理反応から見れば、とても現実的なことなのかもしれません。
感じることは、科学でもスピリチュアルでも大切なこと
「なんとなくこの人とは通じ合える気がする」
「あの人は、言葉にはしないけど私を好いてくれている気がする」
「この空間、なんだか心地いい」
こうした“目には見えない感覚”も、私たちが確かに“感じ取っているもの”です。
スピリチュアルでは「魂が共鳴する」とも言われ、
科学では「共感性」「無意識の情報処理」「ミラーニューロンの働き」などとして研究されています。
つまり、“感じる”という行為は、科学においてもスピリチュアルにおいても、どちらも大切で自然なプロセスなのです。
「感じる心」は、人間に本来備わっているギフト。
そしてその感受性こそが、私たちを人間らしく、豊かにしてくれているのかもしれません。
最後に
感情や意識は、目には見えないけれど、私たちを大きく動かすエネルギー。
しかもそれは、ただの“感覚”ではなく、脳や体にまで影響を与える、確かな“働き”でもあります。
スピリチュアルな感性を育てるというのは、何か特別なことをするのではなく、
感情を丁寧に感じ、意識を今ここに戻していくという、心のエネルギーを整えることでもあります。
科学とスピリチュアルは、もしかしたら違う言葉で、同じ真実を伝えようとしているのかもしれません。
次回はさらに、見えない世界にある“見落としがちな力”について一緒に深めていきましょう。